本革の製品を使う上で欠かせないのが定期的な“お手入れ”。
革製品はきちんと手入れをすることで、
より味わいが深くなり、より長く使うことができるようになります。
なにより、手塩に掛けて育てたモノは愛着もより深くなっていくもの。
紳士たる者ときには愛用品と向きあい、手間暇をかける時間を楽しみましょう。
ケアのタイミングは?
目安としては2〜3ヵ月に一度というのが一般的ですが、革の種類・使い方・気温・湿度などにより、タイミングは千差万別。
「少し乾燥してきたかな?」と感じたらじっくり触れてあげて、ベストなタイミングを見つけてあげてください。
1. 用意するもの
最低限必要なものは、革クリーム、磨きクロス、ブラシ。
クリームは革の種類に合ったものを。
クロスは「クリームの塗布用」と「乾拭き用」で1枚ずつ用意してもいいですし、ある程度の大きさがあるなら1枚でも大丈夫です(今回は分かりやすいように2枚用意)。
ブラシは革を傷つけにくい馬毛がおすすめです。
2. ブラッシング
まずはブラシで全体のホコリを落とします。軽くはたくように、表面を満遍なく。
柔らかい馬毛でも力を入れ過ぎると革に傷がついてしまうので、ブラッシングはあくまで“軽く”がポイントです。
縫い目や溝はホコリがたまりやすいので、少し意識しながらブラッシングしましょう。
3. クリームの塗布
クロスにクリームを取り、革の表面に塗っていきます。
クリームの塗りすぎはシミの原因になりますので、最初は少量を取って、様子を見ながら塗り足していきましょう。
中心から円を描くようにして素早く塗り広げ、端の方はクロスにわずかに残ったものを塗るのがポイント。こうすることで、ステッチ部分にクリームが溜まりにくくなります。
ステッチ部分にクリームを直接つけるとステッチの溝にクリームが溜まってしまい、広げにくくなるので注意しましょう。
4. クリームが乾くのを待つ
待ちます。
5. 乾拭き
クリームが乾いたら柔らかい布で乾拭き。
やっぱり力の入れすぎは傷の原因になるので、お風呂で自分の体を洗うときのように、適度な力で磨きましょう。
5. ねぎらう
磨き終わったら色艶をしっかりと眺めて労をねぎらいます。
「いい艶だなぁ」とか、「ここにちょっと傷があったのか」とか。共に過ごした時間が見えてきますね。
「改めてよろしくね」の気持ちを込めて、じっくりと向き合いましょう。