成り立ちと機能的な理由から生まれた竹製THE箸。日本で現存している最古の箸は、弥生時代末期に使われていたとされ、元は神様に供物を供えるための神器。普段何気なく使っている箸ですが、食べ物の形状や大きさ、柔らかさなど、それぞれの特性に応じながら、つまむ、挟む、挟み切る、刺す、割る、ほぐす、混ぜる等、実に多様な働きをしています。竹は強度がありしなりやすく、箸先を細く作ることも可能なため、力を込めずにこれらの動作を行なえます。上塗りは、吹き付けではなく、刷毛塗りで一つ一つ丁寧に仕上げています。箸素地の製造は、熊本で竹の箸を専門としている、株式会社ヤマチク。手作業で切り出した竹のみを使用し、部分によって厚みの異なる竹を均一に切り出し、製品形状の削り出しや加工まで、竹箸づくりの全てを自社で行う竹箸専業メーカーです。 漆塗りは、1500年以上の歴史をもつ越前漆器で有名な河和田地区の株式会社漆琳堂によるもの。1793年(寛政5年)の創業以来、伝統技法を守り抜き、化学塗料を一切使わずに、一つ一つを手作業による刷毛塗りで仕上げています。